『Yuai』創刊75周年を記念して、愛読者の仲間を東京に招待する感謝企画を実施しました。公募文「私にとっての『Yuai』」の入選者3名が、6月初め、東京を訪れました。3名の仲間の「東京で体験したいこと」をもとに、UAゼンセンの仲間のホテルやレストラン、アフターコロナに行きたいスポットなどを紹介します。【chapter.1】では入選者3人を紹介します。
【トップ写真】1908(明治41)年に着工し、1914(大正3)年に開業した東京駅。国指定重要文化財である丸の内駅舎は、2012(平成24)年に創建当時の姿に復原された。写真上は各地から東京駅に集合した渡邊初美さん、池田𠮷男さん、清水ひとみさん(左から)
入選作品①「職場のみんなで楽しみに」
東レ労働組合三島支部 渡邊 初美 さん
私の職場では毎月、組合の方が『Yuai』を部署に届けてくれます。たまたま隣席に座っている同僚が配布担当となったため、席順的に私が『Yuai』を一番に受け取ることになりました。せっかく新品の冊子なので、「開いてみよう」という気になったのが『Yuai』をじっくり読むようになったきっかけです(これまでちゃんと見てこなかったな…、と反省しつつ)。
すると、これはびっくり。すごい情報量。政治の話もありつつ、働く仲間の紹介、楽しいイベントの記事等々、決してお堅い感じでもなく、「みんなに楽しんでほしい」「みんなと楽しみたい」という作り手の思いが感じられる一冊でした。
あっという間に隅から隅まで読み終わり、次号を楽しみに待つように。そして、いつしか「私も参加して盛り上げよう!」と勝手に奮起し、クロスワードパズルに挑戦、「読者のページ」にせっせとイラストを送るようになりました。
するとどうでしょう。しっかり掲載していただけました!。それも2回も。これはうれしい。恥ずかしいから黙っていようと思いましたが、目立ちたがり屋のB型の血がうずき、『Yuai』片手にあっちこっちの職場へ言い回りました。
その甲斐あって(?)、すっかりみんなが『Yuai』の虜に。イラストのライバルも出てきて、黙っておけば良かったかな~、なんてほんの少し思っています。
でも、それよりなにより『Yuai』のおかげで「みんなで楽しい」が実践できた気がして、それはそれで満足しています。
きっかけは些細でも、生活に大きく浸透しつつある『Yuai』。これからもますます楽しみにしています!!。
東レ労働組合三島支部
渡邊 初美 さん
東京で体験したいこと
「着物で人力車に乗って下町散策」
入選作品②「お義父(とう)さんの葬儀」
シキボウ労働組合 池田 𠮷男 さん
私にとって、『Yuai』誌は生活の一部なんだと感じたのは、つい最近のことでした。
2022年の10月号で「冠婚葬祭業種組合の仲間達」が特集されていました。この記事のなかに、「一つとして同じ葬儀はありません」という言葉がありました。
私の妻の父親、私の「お義父さん」は3年前から肺がんを患っていましたが、昨年になって病気が急激に進行し、11月からは抗がん剤治療をやめて自宅療養をすることになりました。「もう長くは生きられないのか」と思った私は、お義父さんに私の声が届くうちに、伝えておきたいことはないかと考えました。そして、「まりちゃん(妻)のことは任せてください。夫婦生活も長くなってきたので、もう大丈夫です。安心してください」と、お義父さんの手を握りながら伝えることができました。お義父さんもうなずいていたので、私の想いが届いたのだと思います。
12月、別れの時がやってきました。妻の家族はキリスト教なので、教会での通夜、葬式・告別式でした。お義父さんが毎週通った教会で、お義父さんのことをよく知る教会の仲間達や牧師先生、会社の方々、親族に見守られて葬儀が始まりました。お義父さんが選んだ讃美歌を皆で歌い、お義父さんが選んだ聖書の抜粋箇所を聴きながら葬儀は進行しました。牧師先生の言葉、長年教会の活動を共にした親友の弔辞、そして最後のお別れ。私は涙が止まりませんでした。こんなに悲しいのに、心が温まる葬儀があるのかと。こんなにも、悲しいお別れがあるのかと、思いました。
「一つとして同じ葬儀はありません」。この言葉を、こんな形で、こんなに早く、実感することになるとは思いもよりませんでした。『Yuai』誌を読んでいなくても、悲しい気持ちは同じだったでしょうが、こんなに『Yuai』誌を身近に感じたことは初めてでした。
お義父さん、ありがとう。そして、『Yuai』誌を毎月発行してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。この機関誌には、私の心にすごく響く言葉が詰まっています。これからも私の生活の一部として、寄り添ってください。
シキボウ労働組合
池田 𠮷男 さん
東京で体験したいこと
「田村まみ議員と 話がしたい」
入選作品③「パート組合員の愛読者です」
全アルビス労働組合 清水 ひとみ さん
世間では、「貧困の連鎖」ということがよく言われます。親が定職に就いていなかったり、働いていても十分な収入を得られなかったりして、普通の生活を送ることができない家庭では、子供達も貧困に陥りやすいということです。就職先を選ぶこともできず、俗に言うブラック企業で使うだけ使われ、「自分に学歴や能力がないからダメなんだ」と自分自身を責め、ついには退職するしかありません。
私自身もそんな家庭環境で育ち、どうしてわが家だけがそうなのかと、不思議でした。
そして5年前、縁あって現在の会社に、パート社員として働くことになったのです。入社してまず驚いたのは、「パートタイマーでも労働組合に入れること」でした。
過去に働いた職場のほとんどは労働組合がありませんでした。組合があっても、正社員だけが組合員で、賃金や処遇などのさまざまな面で守られていました。「パートは有給休暇や昇給はありません」と言われれば、そういうものなのだと当時は思っていました。
ところが、お店の休憩室で機関誌『Yuai』を目にし、UAゼンセンのいろいろな職場の紹介記事を読むなかで、私のようなパートの組合員がたくさんいることや、賃上げや労働条件の向上を要求することは労働者として当然の権利なのだということが分かりました。
また、参議院議員の「田村 まみ」さんが、同じスーパーマーケットの現場経験者として、「カスハラ問題」(消費者による暴言などの迷惑行為)を国会で訴えている姿にも驚きました。ぜひとも、サービス業の働く環境を良い方向に変えていっていただきたく、これからも応援していきます。
「私の主張」の連載も楽しみなコーナーです。全国の組合員の方々のスピーチを頼もしく読み、毎月いろいろな発見があります。
私にとって『Yuai』は、インターネットでは得られない情報の宝庫なのです。
全アルビス労働組合
清水 ひとみ さん
東京で体験したいこと
「シティホテルに 滞在したい」