組合員の「声」を政策実現に生かす
UAゼンセンは6月8日、第6回「全国議員団会議」を開催し、組織内・準組織内国会議員や全国の各級地方議員、地方議員擁立組合の関係者ら184名が出席しました。
冒頭、松浦昭彦会長は「今会議をつうじて、UAゼンセンの政策実現活動に関する共通認識を確認し合うとともに、引き続き、各級議員と加盟組合、都道府県支部で一丸となり、組合員の目線に立つ政策実現に取り組んでいきたい」と提起しました。
次に、西尾多聞副書記長(政治戦略担当)が、これまでの政策実現活動や早期の実現を目ざす政策や重要度の高い政策を取りまとめた「2024年度重点政策」について報告し、全体で共有しました。
玉木・泉両代表が白熱の討議を展開
続いて、中北浩爾中央大学法学部教授(日本政治史)をコーディネーターに招き、国民民主党の玉木雄一郎代表、立憲民主党の泉健太代表によるパネルディスカッションを行いました。
本パネルディスカッションに先立ち、中北教授は「いま、日本政治はどのような状態にあるのか」に関する講義を実施。政治資金規正に関する課題や与野党のあり方など最新の政治情勢に言及し、「勤労者の声を政治に反映させるためには、国民民主党、立憲民主党、連合をはじめとする労働組合の三者でスクラムを組み、『大きな塊』となって、政権交代を実現する必要がある」と期待を寄せました。
その後、パネルディスカッションのなかで、玉木・泉両代表は、カスタマーハラスメント対策や「年収の壁」問題の解決など、UAゼンセンの取り組む政策実現について取り上げ、両者共「これからもUAゼンセンの皆さんと連携し、働く者の視点を政策実現に反映させていきたい」と意気込みを語りました(玉木代表からの提起は別項参照)。
勤労者・生活者・納税者のための政治改革へ
本議員団会議の最後には、マイクリレー形式で組織内・準組織内国会議員による挨拶を行いました。
挨拶のなかで、川合孝典組織内参議院議員は「『選挙で当選しなければなにもできない』というのは事実だが、『選挙で当選してなにをしなければならないのか。なにをするのか』こそが重要。このことをしっかりと皆さんと意思疎通し、力を合わせ、政治を変えていきたい」と力強く語りました。
また、堂込まきこ組織内参議院議員は「本日共有された『2024年度重点政策』は、皆さんからいただいた宝物だと認識している。これからも皆さんと連携し、地域から日本全体を『笑顔』にできるように、政策実現にまい進していく」と述べました。
最後に、カスタマーハラスメント対策の法制化や「年収の壁」問題の解決に取り組む田村まみ組織内参議院議員が力強い決意表明を行いました(別項参照)。
【トップ写真】パネルディスカッションの様子。中北教授の進行のもと、玉木・泉両代表がそれぞれ政策実現に対する思いを語り合った
いま、自民党の「政治とカネ」問題をはじめ、国民の政治不信を加速させるような課題が山積している。
国民民主党としては、このような状況で求められる政治の姿を「複数政党で政権交代を目ざす」という穏健な多党制だと考えている。そのためには、野党第一党の強力な推進力のもと、共産党を除く野党で連携し、「大きな塊」となる必要がある。
本来、私達の掲げている「リベラル」とはリバティー(自由)を大切にするということであり、共産党とはその意味で一致することができない。これは、UAゼンセンの諸先輩方に教わってきたことでもある。国民民主党は、引き続き、勤労者・生活者・納税者のための政治改革を目ざし“大きな塊”をつくるための環境整備に力を尽くしていきたい。まずは、他の野党と安全保障、エネルギー政策、憲法の三つの論点で合意をはかりたい。
本年は、UAゼンセンの皆さんの奮闘もあり、大幅な賃上げが実現した。しかし、残念ながら税・社会保険料の負担増により、実質賃金は継続して低下している。いまこそ、「政治」の力で調整を行うべきであり、現役世代の負担を減らすためにも、従来の「給料の上がる経済」の実現に加え、「天引き最小化」に取り組んでいく。
この間、田村まみ議員には、カスタマーハラスメント対策法案の提出や薬価改定、医薬品の安定供給に関する課題の解消へ向けた取り組みなど、大活躍をしていただいている。今後は医療制度改革でも、中心的な役割を担っていただく予定であり、大変期待している。
本年は「辰年」であり、政治が揺れる年とされる。引き続き、UAゼンセンの皆さんから叱咤激励をいただきながら、共に頑張っていきたい。
いまでも最初に立候補したとき、全国議員団会議で挨拶させていただいたことを思い出します。あれから、皆さんに支えていただき、これまで参議院議員として活動できたことに感謝しています。これからも皆さんと共に、さまざまな課題解決に力を尽くしていきます。
カスタマーハラスメント対策では、私自身も流通の現場で働くなかで体験したこと、感じたことをふまえ、議員立法で法案を提出しました。政府の対策も前進していますが、まだ不十分であり、これからも十分な時間をかけて実効性ある対策に磨き上げる必要があります。
また、「年収の壁」問題では、これも私自身が現場で目にしてきた根強い課題であり、男女間賃金格差の是正や日本全体の経済の活性化など、多くの問題とつながっています。引き続き、問題の解消を目ざし、組合員の皆さんの声を国会に届けていきます。
これらの課題の解決のために力を尽くすことはもちろん、その先もふたたび国政の場で、皆さんと一緒に活動していきたいです。