UAゼンセンには、スポーツ関連産業で働く仲間の労働組合が多数加盟しています。そこで、「スポーツ産業政策」を策定し、「スポーツ産業の発展」や「組合員の健康促進」に取り組んでいます。そのなかで、スポーツによる職場のコミュニケーション強化のツールとして、国際的なスポーツイベントである「ザ・コーポレートゲームズ」に注目してきました。このほど東大阪市で開催された大会の様子を、スポーツ産業政策推進プロジェクトの前リーダー・石川要一氏(ミズノ労働組合連合会前会長)がレポートします。

6年ぶりの開催が実現

“スポーツの秋”のスタートを切って、10月11日土曜日、「ザ・コーポレートゲームズジャパンin東大阪」が約2000名の参加者を集めて開催されました。東大阪市では、翌日の「マスターズ花園」、翌々日の「市民スポーツの祭典」と合わせて「東大阪エンジョイ・スポーツ3Days」として、スポーツによるまちづくりを大々的にPRしていました。
UAゼンセンスポーツ産業政策推進プロジェクト(以下、推進プロジェクト)では、2017年に開催したスポーツシンポジウムで「ザ・コーポレートゲームズ」の概要や効用について紹介し、2019年からは特別協賛団体として大会のバックアップを行ってきました。しかし、その後のコロナ禍で大会自体開催されず、ことし、ようやく6年ぶりに開催が実現しました。
推進プロジェクトでは、大会の準備委員会からサポートを行い、UAゼンセン大阪府支部や兵庫県支部の運営評議会で参加促進活動などを行ってきました。こうして当日は、UAゼンセン大阪府支部をはじめ加盟組合から多くの仲間が参加して、盛況のうちに開催することができました。
きずなを深めた参加者
「ザ・コーポレートゲームズジャパンin東大阪」は、花園中央公園や東大阪アリーナなどを会場として、11競技が行われました。

UAゼンセン大阪府支部は、東大阪の地域協議会のメンバーを中心に22名の精鋭を送り込み、「ボッチャ」に4チームでエントリー。白熱した戦いを展開しましたが、最終結果は6位、7位と2チームは予選落ちに…。優勝はできませんでしたが、初めての体験に皆さん大いに盛り上がっていました。
参加したダスキン労働組合の泰中沙織さんは、「とても楽しかったです!。誘ってもらって良かったです」と第一声。ボッチャは組合でも取り組んでいたため興味があったそうで、「本格的な審判がジャッジをしてくれたのが良い経験になった」とのこと。「日ごろ会議で顔を合わせていたメンバーのなかには、今回初めて話すことができた人もいて、距離が一気に縮まりました。UAゼンセンのロゴの入ったユニフォームを一緒に着用することで、仲間意識も高まりました」と話してくれました。また、相手チームから「UAゼンセンってなんの組織?」などと聞かれることもあり、コーポレートゲームズ(企業の、集団的な)という意味合いが少し分かったような気がしたと言います。最後に、「おばさんになっても(ご本人の言葉をそのまま使用しています)、こんなに真剣にスポーツができたことに、ちょっと感動してしまいました。来年は単組でチームをつくり、ぜひ参加したいです!」と語ってくれました。
「ザ・コーポレートゲームズ」のポイントの一つは“本格競技”です。ボッチャにも大阪ボッチャ協会より審判団を招集し、正式ルールと正審判を用意して、楽しくも真剣に戦ってもらいました。綱引きや大縄跳びなどでも、正式ルールで本格的に戦うことに感動する参加者が多かったようです。また、野球などは各企業の本気チームのガチな闘いが見られました。

「UAゼンセン」を社会にアピールする機会に
“スポーツの力”を実感
大会の参加者は老若男女を問いません。唯一の条件は、「チームでおそろいのユニフォームを着用すること」だけです。おそろいのユニフォームは仲間意識が強まることに加え、会社や組織の看板を背負った誇りのようなものが生まれて、「来年は絶対勝ち上がるぞ」などとミーティングをしているチームもありました。
いろいろな面で「スポーツの力」を感じることができた「ザ・コーポレートゲームズジャパンin東大阪」。推進プロジェクトチームでは、UAゼンセンの各組合が、来年以降の大会出場について労使協議会で自社のインターナル・マーケティング(従業員へ向けた価値の創造・浸透)の一環として話し合い、組合員の働く環境整備や、健康維持に取り組むきっかけになってもらえればうれしいと思います。
【ザ・コーポレートゲームズとは】
1980年代にイギリスで生まれ、世界37カ国85都市以上で開催されているスポーツの祭典。これまでに日本国内でも、東京、大阪、沖縄で開催され、2025年日本大会は東大阪市が主催し、11種目で競技が行われた。

