第15話 「8番らーめん 金沢駅店」 出演:池口 誠 (井之頭 五郎役)
兼六園や和倉温泉、近江町市場などの観光名所で人気の石川県。北陸新幹線の開通もあり、ますます賑わっています。今月の五郎さんは県内の国道8号線沿いに生まれ、北陸のソウルフード店として根付いた『8番らーめん』で看板メニューを楽しみます。
「時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼は自分勝手になり『自由』になる。だれにも邪魔されず、気を使わずものを食べるという孤高の行為。この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の『癒し』と言えるのである」 (テレビドラマシリーズ『孤独のグルメ』ナレーションより) ---テレビドラマシリーズ『孤独のグルメ』--- グルメ漫画『孤独のグルメ』(原作・久住昌之、作画・谷口ジロー)を松重豊主演で実写ドラマ化。2012年からテレビ東京系列で放送され、これまでにシーズン10を数える超人気番組。
野菜の旨味がジワリとしみる
店内は明るく清潔感がある。壁側にはカウンター席もあり、おひとりさまでも居心地が良さそう。池口委員長は野菜らーめん(味噌)に餃子が付いた8番セットを頼んだ。
キャベツほか、色鮮やかな野菜の丘が盛り上がっている。その頂にあるハチカマ(8の字のカマボコ)がかわいい。まずはスープをひと口。あっさり系で野菜の旨味がジワリときた。「しみる~」。どの野菜もシャキシャキで香ばしい。「野菜炒めを食べているみたい」。太めのちぢれ麺はスープとほどよく絡んでいる。プリプリツルツルで「すすり心地も最高」。
表尚希店長においしさの秘訣を聞くと「炒めた野菜にスープを入れて煮込み、スープだけをどんぶりに。野菜はもう一度炒めてから麺の上に盛り付けます」とのこと。厨房では岩内慎太郎副店長が腕を振るっていた。
“なんでやろ、また食べたい”
スープの味や麺の食感が舌と喉になじみ、池口委員長の食べるペースも上がる。合間に餃子をはさむ。焼き目はパリッ、具はジューシー。パクリといける、ほどよいサイズだ。勢いそのままに8番セットを完食した。間違いなく満腹なのに、また食べたいと頭のなかの食欲が湧き上がる。「野菜担々麺やスープのない唐麺も食べてみたい。その前に野菜らーめんを制覇したい。味噌だけでなく、塩、醤油、バター風味、すべての味を試したい。次回は炒飯付きのBセットか唐揚げ付きのCセットでいこう」。池口委員長は野菜らーめんの全タイプチャレンジを誓い、さっそうと席を立った。
「食」と「おもてなしの心」で人やまちに貢献【ハチバン】
ハチバンは1967(昭和42)年2月、石川県加賀市に『8番ラーメン』を創業。その後、『8番らーめん』(平仮名に改称)を中心にフランチャイズチェーン事業を拡大した。1992(平成4)年に海外一号店をタイで開店。いまでは石川、富山、福井を中心に国内で132店、海外では152店を展開する(取材時)。石川県出身の表尚希店長は「石川が誇るこの味を県外の方々にもどんどん広げたい」と目を輝かせる。店内には笑顔のスタッフのやる気がみなぎる。ハチバンはお客さま満足のための努力を惜しまない。専門の研修施設で接客や調理技術を鍛え、「『食』と『おもてなしの心』で人やまちを笑顔に、元気に」を目ざし、社員一丸となってまい進する。
ハチバン労組は2015年に設立(本部石川・金沢・組合員385名)。須賀愼二郎委員長は多様な働き方をする仲間達の声をていねいに聴き、労働環境の改善に努める。