UAゼンセンとJEC連合(日本の化学エネルギー産業を代表する組織)とJAM(機械・金属産業を中心とする産業に働く仲間が結集)の3産別で構成する「ヘルスケア産業プラットフォーム(医薬・医療機器・医薬品卸・OTC・化粧品関連労働組合政策推進共同協議会)」は、10月8日に参議院議員会館で「中間年薬価改定の廃止(中止・延期)を求める緊急集会」(院内集会)を開催しました。
医薬品の安定供給を取り戻すために
「ヘルスケア産業プラットフォーム」は、日本製薬団体連合会、日本医薬品卸売業連合会、日本CMO協会など6団体の協賛を受け、10月8日、参議院議員会館講堂で「中間年薬価改定の廃止(中止・延期)を求める緊急集会」を開催しました。
これは4月に行った緊急集会(院内集会)に引き続き開催したもので、田村まみ組織内参議院議員をはじめ国会議員50名、業界団体関係者など計183名が参加しました。
冒頭、篠原正人代表(製造産業部門医薬・化粧品部会長、武田友好関係労働組合全国連合会=武全連会長)は、「一体いつになったら医薬品の安定供給を取り戻せるのか。本来ならば、当たり前でなければならない医薬品の安定供給を取り戻すために、中間年薬価改定(2年に1回行われる診療報酬の改定のない年の薬価改定)は廃止し、抜本的な対策につなげていただきたい」と力強く訴えました。
国民の命と仲間の雇用を守るため
悪影響を及ぼす 薬価の中間年改定
また課題報告では、青木寛晃事務局長(製造産業部門医薬・化粧品部会運営委員、武全連武田薬品労組委員長)が、これまで実施したアンケート調査の結果や物価推移をふまえ、医薬品産業が直面している構造的な課題について問題を提起。直近3カ月で公表されているだけでも、希望退職など雇用に影響のある事案が5件もあり、立て続けに告知されていることなどにふれ、「負の連鎖によって、わが国から人材をはじめとする安定供給基盤が失われかねない」と警鐘を鳴らしました。
続いて登壇した日本薬業政治連盟の鹿目広行会長、日本製薬団体連合会の宮島俊彦理事長が、それぞれの立場で、薬価の中間年改定が、医薬品の流通や生産、研究開発に及ぼしている影響を訴えるとともに、中間年改定の廃止、最低でも中止か延期を求めました。
最後に、田村まみ組織内参議院議員が意見を述べ、中間年薬価改定の問題点を指摘したうえで、企業の安定供給を支える法整備に取り組む必要があると意欲を示しました。