6月21日、第211回通常国会が閉会しました。150日間にわたる会期のなかで、川合孝典、田村まみ、堂込まきこ各組織内参議院議員は国会活動をつうじ、さまざまな課題の解決に尽力しました。3名の奮闘と成果を紹介します。

〈法務〉適正な出入国管理行政へ

今国会では、「出入国管理および難民認定法」改正を巡り、与野党で意見が激しく対立しました。このような状況のもと、川合孝典組織内参議院議員は法務委員会で、積極的な質疑を実施。在留外国人や難民認定申請者の処遇改善と適正な出入国管理行政の両立を確保するため、改正法に15項目の附帯決議を盛り込むことに成功しました。

川合議員コメント

今回の改正法で「補完的保護」を創設し、15項目の附帯決議を盛り込めたことは、大きな成果です。引き続き、運用面で在留外国人の処遇改善と適正な出入国管理行政を目ざします。

参考人質疑を行う堂込議員。防衛予算の強化に関して、国民が負担する税金について、ていねいに説明責任を果たすように求めた
法務委員会で質疑を行う川合議員。出入国管理の課題を一つずつていねいに質し、実効性のある法改正の実現に努めた
組織内参議院議員による国会質疑のポイント

◇法務委員会

「補完的保護」とは?

難民条約が定める「難民」には該当しないものの、他国で保護する必要がある者につき、保護が受けられるようにする仕組み。本改正では補完的保護の導入と同時に、保護の対象者に「在留特別許可」の申請権が認められたことで、就労や就学が可能となり、生活の安定につながった。

〈厚生労働〉「年収の壁」問題が大きく前進!

田村まみ組織内参議院議員は、カスタマーハラスメント対策や薬価改定など、さまざまな課題の解決に尽力。とりわけ、「年収の壁」見直しに奮闘しました。田村議員の度重なる提起に対し、岸田文雄総理大臣は「制度の改修に取り組んでいきたい」と回答し、政府の政策を先導しました。

田村議員コメント

今国会の会期中は、加盟組合労使の奮闘もあり“最大限の賃上げ”が続く一方で、「年収の壁」見直しについて多くの声が寄せられました。今後も皆さんの声をしっかりと国会に届け、私達の雇用と生活につながる課題の解決につなげていきます。

田村議員(右)による力強い訴えが実り、岸田総理が「年収の壁」見直しに取り組むことを明言した
田村議員(右)による力強い訴えが実り、岸田総理が「年収の壁」見直しに取り組むことを明言した
組織内参議院議員による国会質疑のポイント

◇厚生労働委員会

「年収の壁」とは?

現在の税・社会保障制度において、配偶者の年収が一定額を超えた場合、「扶養」から外れ、税・社会保険料の負担が生じる仕組み。職場ではパートタイマー等の「就業調整」の原因とされている。具体的には、下記の3つの壁が指摘されている。
・「103万円の壁」…配偶者控除の適用外
・「106万(130万)円の壁」…社会保険料の発生
・「150万円の壁」…配偶者特別控除の減額

〈財政金融〉防衛費にていねいな説明を

現在、防衛力強化に関する予算の増額が注目されています。堂込まきこ組織内参議院議員は、5年間で約43兆円という巨額の予算に関し、国民に十分な説明を行うように訴えました。

堂込議員コメント

この間、ロシアや北朝鮮の動向に関連して、私達を取り巻く脅威が強まっています。私達の生活をさまざまな危険から守ることは重要ですが、防衛費の財源は私達の税金であり、引き続き、政府に対して、しっかりとした説明を求めていきます。

参考人質疑を行う堂込議員。防衛予算の強化に関して、国民が負担する税金について、ていねいに説明責任を果たすように求めた
参考人質疑を行う堂込議員。防衛予算の強化に関して、国民が負担する税金について、ていねいに説明責任を果たすように求めた
組織内参議院議員による国会質疑のポイント

◇財政金融委員会

「防衛費の強化」とは?

政府は「防衛力整備計画」のなかで、防衛費について2023~2027年度の5年間で、約43兆円程度の巨額の増額を見込んでいる。一方で、必要性や増額の根拠などに疑問が呈されている。