UAゼンセンは、JEC連合・JAM(機械・金属産業の労働者が集まる産業別組合)と共に、「ヘルスケア産業プラットフォーム(医薬・医療機器・医薬品卸・OTC・化粧品関連労働組合政策推進共同協議会)」を設立。医薬品・医療機器・化粧品関連の産業政策の実現に取り組んでいます。

4月22日には、「2025ヘルスケア関連産業シンポジウム~わが国の社会問題を解決するイノベーション創出~」を開催。会場・Webを合わせて301名が参加し、技術革新(イノベーション)に対する評価のあり方や政府による支援の必要性について活発な討議を行いました。

専門家を交え、ヘルスケア産業の将来を議論した。顔丸は篠原副部門長

冒頭、篠原正人代表(UAゼンセン製造産業部門副部門長、武田友好関係労働組合連合会会長)は、「急速に進展するイノベーションのもと、ヘルスケア産業全体で技術的な優位性を確保し、多様な価値を創出していくことが重要。また、労働組合としては、ヘルスケア産業からの人材流出に歯止めをかける必要を感じている」と提起しました。

続いて、国際医療福祉大学の池田俊也教授が基調講演を行いました。池田教授は医薬品・医療機器が持つ多様な価値要素を示す「Value Flower」(別項参照)の概念を解説。

「医薬品・医療機器は疾病の症状を改善するだけのものではない。より広い視点からは、労働者の心身を回復させ、仕事への復帰を助け、本人やご家族の生活を支えるなど、社会全体に経済的な恩恵をもたらしている」と示しました。

また、池田教授は「医薬品・医療機器の持つ多様な価値を可視化し、社会全体に共有することが重要。具体的なデータなどを活用しながら、価値を評価できる仕組みを実現する必要がある」と提起しました。

その後、政労使の専門家によるパネルディスカッションを実施。医療現場の労働環境の改善やAI(人工知能)の活用、創薬や優れた医療機器の開発へ向けた環境整備など、それぞれの立場からヘルスケア産業の課題について多岐にわたる意見が交わされました。

ヘルスケア産業の課題解決へ労使一丸

労働者の立場からは、連合(日本労働組合総連合会)の佐保昌一総合政策推進局長が医療の現場の深刻な人手不足の状況を報告。重ねて、「医療従事者の負担軽減につながる革新的な医薬品・医療機器の創出は急務。また、医療や介護などの公定価格分野では、賃上げ水準が低位となる傾向がある。適正な公定価格を実現しなければならない」と訴えました。