「Kampoful Life(カンポフルライフ)」の人気コンテンツ「薬膳レシピ」のなかで、スーパーでそろう食材でつくる薬膳料理を紹介している槇玲(まり)先生に、いまの季節に取り入れたいレシピを紹介していただきました。

暦の上では、冬の始まり「立冬」(2025年は11月7日)を迎えます。朝晩の冷え込みや空気の乾燥で、「肌がかさつく」「喉がイガイガする」「お腹の調子がイマイチ」といったお悩みはありませんか。
薬膳の基本は、体調に合わせた「バランス」の良い食材選びです。冬に向かういまは、体を温め、潤す食材「里芋」が体調を整えてくれます。チャウダーなら体を温める効果も一層高まり、巡りを促す生姜や玉ねぎ、潤いを補う豆乳、保温保湿力があるオリーブオイルと一緒にとることで、さらにケアできます。おいしい料理で心も温かくして、寒さに備えましょう。

里芋は、弱った胃腸の働きを助け、体を潤す力に優れています。夏の胃腸疲れを癒しながら、冬に必要なエネルギーを補ってくれる頼もしい食材です。
腸のおそうじ、冷え対策に
里芋のチャウダー


里芋はカラダのこわばりをしなやかにする「軟堅作用」を持ち、腸から排毒を促すはたらきを持ちます。生姜がたっぷり入っているので体がポカポカ温まります。とろみは里芋の粘りを生かしているので、消化管がキレイになり、代謝アップが期待できます。
材料【4人分】
- えび 12尾
- 里芋 300g
- 玉ねぎ 1玉
- にんじん 100g
- エリンギ 1パック
- 生姜 20g
- にんにく 1片
- オリーブオイル 大さじ1.5
- 粗塩 小さじ1
- こしょう 適量
- 豆乳(無調整) カップ2
- 水 カップ1
作り方
- えびは殻付きの場合は殻をむく。背ワタを取り、粗塩でもみ、10分置いて水洗いする。里芋は皮ごと茹で、粗熱が取れたら手で皮をむく。玉ねぎは皮をむいて繊維を断ち切るスライス、軸はみじん切り。にんじん、エリンギは1cm角に切る。生姜は千切り、にんにくはみじん切りに
- 鍋にオリーブオイルを入れて生姜を弱火で炒める。色づいてきたら、にんにく、玉ねぎ、粗塩を加えて炒める
- 玉ねぎがとろりとしたら、にんじん、エリンギを炒め、里芋、水を加えてフタをし、10分ほど煮る
- フタを開けてお玉で里芋を一口大に割る。えびを加え、さらに2分煮る
- 豆乳、こしょうを加え、ひと煮立ちする前に火を止めて完成

薬膳料理研究家/管理栄養士 槇玲(まり)
家庭薬膳のパイオニア。みずからも薬膳と出会い、長年悩んだ体調不良とアレルギーを食のチカラで克服した経験を持つ。


