シリーズ「まみに聴かせて」では、田村まみ組織内参議院議員の活躍を紹介します。今号は本年6月に施行される介護報酬改定に関する取り組みです。
【インタビュー】2024年介護報酬改定について
“現場の声を国政に届け、介護従事者の処遇改善へ”
昨年12月19日、社会保障審議会介護給付費分科会は、2024年度介護報酬改定で1・59%のプラス改定を行うと発表しました。この間、田村議員と共に介護従事者の処遇改善に取り組んできた日本介護クラフトユニオン(NCCU)の染川朗会長に思いを聞きました。
―本年の介護報酬改定に関し、NCCUは、署名活動や要請行動に力を入れていました。
染川 「2024年介護報酬改定へ向けた署名」では、昨年10月18日の要請後に届いた分を含めると、合計63万5047筆の署名が集まりました。いただいた署名は一筆残らず厚生労働省に届けました。私達、介護従事者はもとより、UAゼンセンの他産業で働く組合員の皆さんにご協力いただいたことには、率直に“感動”しました。ありがとうございました。国は社会保障費の抑制を基本方針としています。そのようななかで、皆さんの署名の力があったからこそ、1・59%の「プラス改定」が実現したと思います。
―今回の「プラス改定」に対し、現場の声はいかがでしょうか。
染川 残念ながら、現場でこれに納得しているという声は皆無です。この1・59%には、本年2月から始まった一人当たり6000円の賃上げの置き換えや介護職員以外の賃上げ分なども含まれています。また、今回のプラス改定分のすべてが介護従事者の処遇改善に充てられるわけではありません。一方で、NCCUの調査では、全産業平均との比較で、介護業種の賃金実態は依然として、年収ベースで約104万円の格差があります。未だ十分な処遇改善には程遠い状態です。
―より一層の処遇改善へ向けて、田村議員に託したい“声”を聴かせてください。
染川 田村議員には、今回の報酬改定に当たり、国会質問での追及など、大きな後押しをいただきました。また、3年前の介護保険法の改正時には、田村議員の働きかけで介護事業所の運営基準に、事業者の義務としてハラスメント対策が盛り込まれ、大幅な環境改善が実現するなど、つねに介護従事者の処遇改善に尽力いただいています。いま、介護業種では離職率が上昇し、このままでは介護の担い手が不足し、介護保険制度の持続可能性が危ぶまれています。この“非常事態”を乗り越え、だれもが安心して安全な介護サービスを受けられる社会の実現には、田村議員に私達の“声”を届け、政策実現につなげていくことが必要です。引き続き、田村議員と連携し、介護従事者の処遇改善に取り組んでいきたいと思います。
田村まみ組織内参議院議員 プロフィール
1976年生まれ。1999年、ジャスコ(現・イオンリテール)に入社。食品スーパーのマックスバリュでデイリー部門(豆腐や納豆)ひと筋に勤める。2006年組合専従(中央執行委員)。2019年7月の第25回参議院議員選挙(比例代表)で初当選。厚生労働委員会、予算委員会、消費者問題特別委員会などに所属。2025年実施の第27回参議院議員選挙(比例代表)の組織内候補者として、働く仲間の声を聴きながら、政策実現にまい進中。