松浦会長らが岸田総理宛て署名とともに訴え【過去最多88万筆余】

UAゼンセンでは毎年、ヤングリーブス(青年組織)を中心に北朝鮮による拉致被害者家族支援活動に取り組んでいます。その結果、今年度は、過去最多の88万4639筆の署名を集約。また、全国各地の仲間から262万2644円のカンパ金が寄せられました。4月10日、UAゼンセンは「北朝鮮による日本人拉致被害者家族支援活動」報告会を開催。加えて、同日夕刻には松浦昭彦会長らが首相官邸を訪問し、松野博一拉致問題担当大臣に署名簿を提出し、「一刻も早く拉致問題解決を実現してほしい」と強く訴えました。

【トップ写真】松野博一拉致問題担当大臣に署名簿を手交し、拉致問題の早期解決を求める松浦昭彦会長(前列左から4人目)

現在、政府が認定した北朝鮮による拉致被害者は17名。このなかには、加盟組合の菅公学生服(旧尾崎商事)労働組合米子支部の組合員・松本京子さんがいます。また、特定失踪者問題調査会が「拉致濃厚」とした約470名の特定失踪者には、東レ労働組合愛媛支部OBの故大政峰男さんの長女・由美さんが含まれています。
UAゼンセンでは、実際に組合員とそのご家族が被害に遭った拉致問題に対し、2002年からヤングリーブス(青年組織)を中心に、拉致被害者家族支援活動を開始。さらに、2011年からは毎年、組合員を中心に組織内外から集めた署名を政府に提出し、拉致問題の早期解決を訴えています。これまでにUAゼンセンが政府に届けた署名は累計で545万6945筆にのぼります。

報告会の様子

一人ひとりの署名が“拉致問題解決”の力に

今年度の取り組みでは、昨年12月から本年2月を「支援活動強化月間」に設定。全国の仲間達が署名活動を精力的に展開し、過去最多の88万4639筆を集約しました(昨年は82万6906筆)。
10日、UAゼンセン本部で開催した「北朝鮮による日本人拉致被害者家族支援活動報告会」のなかで、松浦昭彦会長は「加盟組合の皆さんの協力で、過去最多の署名を集約できた。この署名の力で、世論を喚起し、政府を動かすことができる」と語りました。
また、報告会のなかでは、北朝鮮に居住する拉致被害者へ向けた短波放送「しおかぜ」の放送などを行う特定失踪者問題調査会の荒木和博代表に、署名とともに寄せられたカンパ金262万2644円を贈呈しました。荒木代表は「署名やカンパに協力した一人ひとりに感謝したい」と感謝を述べました。


同日夕刻、松浦会長は、松本孟(はじめ)さん(松本京子さんの兄)、大政悦子さん(大政由美さんの母)、ヤングリーブス委員会のメンバーらと首相官邸を訪問。松野博一拉致問題担当大臣に対し、署名簿を手交し、「一刻も早く拉致被害者全員の救出へ向けた行動を起こしてほしい」と、拉致問題の早期解決を強く訴えました。
また、今回の要請には、川合孝典組織内参議院議員、田村まみ組織内参議院議員、堂込まきこ組織内参議院議員も出席しました。
署名手交後の意見交換のなかで、川合議員は「拉致問題解決には政府の主体的行動が必要」と強調しました。さらに、松本さんは「妹(京子さん)の一日も早い帰国をお願いしたい」、大政さんは「娘(由美さん)をはじめ、拉致被害者はきっと『いつか日本に帰れる』と信じている。この思いに応えてほしい」と、それぞれに切実な胸の内を語りました。
これに対し、松野大臣は「拉致問題は政府の最優先課題。皆さんの署名は大きな後押しになる。署名に込められた思いに応えていきたい」と回答しました。

署名提出後、記者からの取材に応じる松浦昭彦会長