ジュエリー選びは心がときめくひとときです。お気に入りのジュエリーを身に着けると、気分が華やいだり、パワーをもらえたりします。UAゼンセンにはジュエリー専門店で働く仲間達がいます。4℃グループユニオンの仲間もその1つです。今号では、「4℃銀座本店」でお客さまを迎える仲間の姿とともに、店舗や商品の魅力についてお届けします。合わせて組合活動にイキイキと取り組んでいる石庭順子さんを紹介します。プレゼント企画もお見逃しなく。
「4℃」(ヨンドシー)とは
氷が張った水底で魚が唯一生息できる温度。「4℃」ブランドには、水のようにしなやかでありたい、すべての生命に潤いを与えたいという願いが込められている

4℃の旗艦店「銀座本店」で心躍る時間を
世界的なハイブランドのショップやUAゼンセンの仲間の老舗百貨店が立ち並ぶ、銀座のメインストリート・銀座中央通りに構える「4℃銀座本店」。4℃の旗艦店である店舗は、2023年にリニューアルし、シックで高級感がありながらも気軽に立ち寄れる雰囲気が魅力。地下鉄有楽町線・銀座一丁目駅からすぐ
“笑顔”や“ときめき”を届ける4℃のショップで働く仲間達




〝大切な瞬間〟を意識した接客を心がけ 多くのお客さまを笑顔にしていきたい
平日の正午過ぎ、4℃銀座本店には、男性のお客さまが多く訪れていた。「平日は休憩時間を利用して、週末に渡すプレゼントを選びに男性のお客さまが多く来店します」と語る店長。「女性のお客さまは仕事帰りに、休日はカップルで訪れるお客さまが多くいらっしゃいます」と店舗の特徴を話してくれた。なかでも、男性が1人でジュエリーを選ぶのはハードルが高く、緊張しているお客さまも多い。「まず『おめでとうございます』とお祝いの言葉などをかけてから、お相手の方の雰囲気などを聞き、緊張をほぐしながら一緒に商品を選びます」とスタッフの仲間は語る。仲間達は、つねにお客さまに寄り添い、〝大切な瞬間〟を意識した接客を心がけている。
「4℃」は1972年に東京・原宿で生まれたジュエリーブランドで、現在、4℃グループとして全国に124店舗展開している。「商品企画からデザイン、製造、販売まで一貫して手がけているところが強みの1つです」と広報を担当する方は語る。ブランド名に由来する「水」をイメージしたデザインをはじめ、シルバーやイエローゴールド、プラチナなどを用いたジュエリーを展開している。現在は、フェミニン、モード、オーセンティックの3つのテイストを軸に、ブライダルリングなども多様性に富んだ商品づくりに力を注いでいるそうだ。「性別や世代を超えて愛されるジュエリーをお届けし、多くのお客さまを笑顔にしていきたい」と、広報の方は微笑む。
さまざまなシーンに合うジュエリーを






今回は前項で紹介した「4℃」のジュエリーショップなどで働く仲間のために、組合活動に奮闘している石庭順子さんを紹介します。ジュエリーショップでの販売をはじめ、エリア管理やブライダル専門店の統括など、さまざまな役割を担い活躍のフィールドを広げてきた石庭さん。現在は4℃グループユニオンの事務局長を務め、山田清治委員長や執行部の仲間と共に、労働条件の向上や働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
4℃グループユニオン 石庭 順子さん
いしば じゅんこ。幼少時からジュエリーが好きで、母のタンスから指輪やネックレスを拝借しては、鏡の前で心を躍らせたという。大学卒業後、エフ・ディ・シィ・プロダクツに入社。4℃ジュエリーの接客販売に従事した。その後、店長やエリア課長、店舗運営部部長を歴任。一昨年に4℃グループユニオンの専従役員に就任してからは、働く仲間の労働条件の維持向上などに取り組んでいる
憧れのブランドに携わる充実の日々 人を育てることの大切さに気づく
石庭順子さんが「4℃」と出合ったのは高校時代。偶然立ち寄ったお店で、きらめくジュエリーに胸が高鳴った。以来、4℃に魅了され、大学時代に短期アルバイトを経験。ブランドの魅力を熱く語る先輩達を見て「ずっと4℃で働きたい」と憧れを抱いた。
2000年、大学を卒業すると念願のエフ・ディ・シィ・プロダクツ(現エフ・ディ・シィ・フレンズ)に入社。大好きなブランドをお客さまに薦める充実した日々を送っていた。ある日、以前接客したカップルのお客さまから手紙が届く。結婚式の写真と共に石庭さんへの感謝が綴られていた。「うれしくて、さらに働きがいが増しました」。
時には落ち込むこともあった。2006年、店長に就任。率先して販売に励み、お客さまの評判も上々だった。ほめられることを期待した上司との面談で「石庭が売っても意味がない」と一喝された。「一生懸命取り組んでいるのになぜ」と、心が折れそうだった。
翌年の12月末日。店長として2つ目の店舗でのこと。販売は好調で月間チャレンジ目標の5000万円まであと一歩まで迫っていた。
しかし、その日は最終日で閉店まで残り10分。皆が達成をあきらめかけていたそのとき、カップルのお客さまが来店された。結婚指輪を求めていることは素振りで分かった。「一生の記念として絶対に良いものを」とお客さまが入念に吟味する結婚指輪の販売には高度な対応力が求められる。お客さまのそばにいたのは、入社半年の販売員だった。日ごろから指導している石庭さんだが、そのときは別のお客さまに対応中。見守ることしかできず、達成の命運を〝教え子〟に懸けた。
接客が終わり、お客さまがお店を後にした。結果は─、販売員がカウンターの陰からガッツポーズで知らせてくれた。「石庭が売っても…」から1年。人を育てるよろこびを知る大みそかとなった。
組合活動は職場が原点 全国どこでも仲間の元へ
仲間のために一致団結



「職場の課題をなんとかしたい」 本気の言葉で経営層の心を動かす
その後、エリア課長や店舗運営部部長などのキャリアを重ねた石庭さん。2023年3月に4℃グループユニオン専従の中央執行委員となり、翌年3月、事務局長に就任した。「4℃グループユニオン」(本部・東京)は、1974年に広島で結成(当時は「十和労働組合」)。会社との対決姿勢を全面に打ち出す組合が多いなか、「生産に協力、配分に対決」とする革新的労使関係を築いてきた。現在は、ジュエリーの企画・製造・販売、アパレルのOEM・ODM(他社ブランドの製造)、デイリーファッションの販売など、さまざまな職場で働く計1040名の仲間が集う。
4℃ジュエリーを販売する仲間のいるエフ・ディ・シィ・プロダクツ支部の委員長を兼務する石庭さんは、現在「販売に集中できる環境づくり」に取り組んでいる。
ギフト用の購入が多かった時代と違い、ジュエリーをまとう本人が感性に合うものを妥協せず探し求めるのが近年の傾向。〝私の一品〟にたどり着くまでの接客は、かなりの時間と集中力を要する。一方、店頭では販促策の導入、状況報告、修理品の検品など、接客以外に相当な時間と労力が割かれる。「販売が好きで入社したのに、目の前のお客さまに集中できない」。仲間達から多くの声が上がる。
「なんとかしたい」。石庭さんは解決へ向け動き出す。今春の労働条件闘争で職場の課題を会社に訴えることにした。共に臨む執行委員達には「お利口な問答はやめよう。詰まってもいいから自分の言葉で思いを伝えよう」と呼びかけた。いざ交渉の当日。石庭さんを先頭にそれぞれが心を込めて課題を述べた。すると「一緒に取り組みたい」と会社が応じ、労使の思いが1つになり、交渉が進んだ。同席した山田清治委員長は「あっ、伝わった!という瞬間を感じ、心が震えました」と語る。


「労使交渉での良い流れを具現化したい」。石庭さんはアンケート結果などをもとに、課題を詳細に分析する。また、「忙しくて声を届ける余裕がなかったり、本音を言えなかったりする仲間が大勢います」と組合員のいる全国120の店舗を訪れ、心の声を聴く。熱中するあまり、昼食を忘れることもあるという。

そのほか、研修の実施、交流イベントの企画、政治活動への参画など、さまざまな活動に取り組む。「外部の団体から学ぶことが多いんです」と過密日程を縫って、UAゼンセンの会議や研修などにも参加し、自分磨きもする。山田委員長は「石庭さんは組合リーダーにハマっています(適任)」と称える。
すでに多くの仲間から頼られる存在になっている石庭さん。これからも、期待に応えるリーダーとして活躍を続けてほしい。


休日は猫カフェでくつろぐことが多いという石庭さん。写真は実家の〝まめちゃん〟。趣味の1つは料理で、ハマっているのはスパイスカレー。市販のルーは使わず、香辛料選びからこだわるため、つくるたびに味が変わるそう。
きらめくシーズンに自分へのご褒美を
新作 2025 HOLIDAY COLLECTION


プラチナやK10イエローゴールドにダイヤモンドをあしらい、静寂に満ちた冬の光と空気を表現した新作「Lucentveil(ルーセントヴェール)」。なかでもプラチナには、ローズカットのアイスブルーダイヤモンドが繊細にきらめき、まるで澄んだ朝の空から舞い降りる光の粒のように、凛とした美しさを放っている。

