私達の生活は、お金(マネー)なしには成り立ちません。この新連載では、大切なお金にしっかりと目を向け、日々の生活や人生を豊かにする情報をお届けします。ぜひ役立ててください。

アドバイザー・﨑山 千秋

人生設計とは、自分の価値観や目標にもとづき、将来の人生をどのように歩んでいくかを計画することです。そして、その人生設計を現実のものとするためには、具体的なマネープラン(資金計画)が不可欠です。

進学、就職、結婚、出産、住宅購入、老後といったライフイベントには、それぞれ大きな支出が伴います。これらに対応するために、早い段階から収入・支出・貯蓄・投資をバランスよく管理する必要があります。
まずは将来の目標を明確にし、ライフプラン表を作成することが大切です(図表1)

いつ、どのような出来事が起こり、どれくらい費用がかかるのかを可視化することで、必要な準備を早めに始めることができます。

次に、家計を見直し、ムダな支出を削減することが第一歩となります。固定費(家賃、水道光熱費、通信費、保険料、教育費、定期購読料や会費類、自動車維持費など)の見直しや適正化なども有効です。
また、将来に備える手段として、長期的な視点での貯蓄や資産運用も重要です。とくに低金利時代においては、貯金だけで資産を増やすのは難しく、投資信託やiDeCo、NISAなどの制度を利用することで、リスクを抑えつつ資産形成が可能となります。

さらに、長寿化が進むなかで、老後資金の準備はこれまで以上に重要性を増しています。年金制度や退職金制度(近年、確定給付・確定拠出年金の導入へと変化しています)を理解し、退職後の生活設計をしっかりしていきましょう。

人生は予測できないことの連続ですが、計画を立てることで不安を軽減し、柔軟に対応できる力を養うことができます。夢を実現し、安心して生活するためにも、人生設計とマネープランは連動して考えるべきものなのです。そのために必要な知識をぜひ本連載で身につけてください。(つづく)

<現行から変更のない方>
60歳以上で死別された方や遺族厚生年金受給中の方。子供を養育する間の方(18歳になる年度末、障がいがある場合は26歳未満)。2028年度に40歳以上になる女性。

﨑山 千秋氏 プロフィール
1955年、東京生まれ。明治安田生命に38年間勤務し、企業保険の分野で活躍後、2008年にUAゼンセンへ出向。共済事業局で年金・積立共済制度の拡充に携わるとともに、加盟組合向けライフプランセミナーの講師を務める。現在、「なんでも相談ダイヤル 0120-717-671」(金曜日担当)で主に金融関係の相談に対応している。