6月20日、UAゼンセンはJEC連合(化学エネルギー関連の労働者が集まる産業別組合)と共に、会場・Web併用で「2025化学産業シンポジウム」を開催しました。本シンポジウムには、加盟組合労使や業界団体関係者ら193名が参加。化学産業全体の持続的な成長へ向けて、多角的な視点から議論を行いました。冒頭、UAゼンセンの直塚政之副会長・製造産業部門長は、「私達を取り巻く環境は激変している。本日のテーマである『個性で活路をひらく』という考え方は、化学産業の未来を切り拓くカギとなる」と述べました。
「個性」の発揮が化学産業の未来を拓く
その後、独自の技術・製品で活躍する化学企業から3名のパネリストを招き、「市場のニーズに合わせた独自の技術開発や製品創出」についてディスカッションを実施しました。
東洋合成工業の渡瀬夏生経営企画部長は、同社の特徴として、半導体製造に使用される材料「フォトレジスト」という狭い(ニッチ)市場で高いシェアを占める点を強調。「独自のノウハウを蓄積し、他社が製造できない製品を諦めず、製造し続けることが重要」と提起しました。

また、森田化学工業(森田化学工業労働組合はUAゼンセンの加盟組合)の堀尾博英専務は、次世代を担う先端産業で必要とされる「フッ素化合物」製造に着手した経緯を解説。堀尾専務は「事業環境が激変するなかにおいて生き残るための戦略が求められている」と示しました。
さらに、神島化学工業の相川義昭常務は、自社内で個別に発展してきた技術を融合させ、二酸化炭素排出を削減する新製品を製造する方針を紹介。「循環型社会の実現など、新たな視点で新事業に取り組んでいきたい」と語りました。
その後、国際大学の橘川武郎学長による基調講演を実施。橘川学長は、「気候変動問題など地球規模の課題解決を前に、化学産業には『二酸化炭素』を回収し、資源として活用する技術をはじめ、大きな可能性がある」と指摘し、「広い視野と大きな志を持って、化学産業を発展させてほしい」と期待を寄せました。
最後に、成城大学経済学部の平野創教授の進行で、パネルディスカッションを実施。過去・現在・未来の時間軸から、各企業が「個性」を発揮し、未来を拓く必要性について意見を交わしました。