仲間が笑顔でイキイキと働ける職場を セブン&アイグループ労働組合連合会ヨークベニマル労働組合の取り組み

【福島・食品スーパー】

【トップ写真】「ヨークベニマル横塚店」でイキイキと働く皆さん。右端は、仲間が一層安心して働ける環境づくりに力を注ぐ労働組合の五十嵐昌行委員長

UAゼンセンには個人型と団体型の共済制度があり、仲間の安心を支えています。団体型共済は労働組合が組合員全員を一括加入するもので、仲間達に大きな安心を届けることができます。このほど、ヨークベニマル労働組合(スーパーマーケット業種・福島県)は、すでに加入していた団体型のグループ生命共済に加え、新たに3つの団体型共済(住宅あんしん共済、介護共済、医療共済)に、組合員1万1100名超の一括加入を決めました。今号では、ヨークベニマル労組の本部を訪ね、取り組みへの思いを聞くとともに、旗艦店である「横塚店」で働く仲間の姿を取材しました。ぜひ多くの組合でも加入をご検討ください。

4団体型共済への加入で 一層安心して働ける職場を

ヨークベニマルは創業77年。“食でつむぐ幸せな場所〟をブランディングメッセージに掲げ、福島県を中心に宮城、山形、栃木、茨城に食品スーパーを248店舗展開。働く仲間のために組合ができることとして、UAゼンセン団体型共済を導入した思いを五十嵐昌行委員長にうかがいました。また、旗艦店の「ヨークベニマル横塚店」を訪ね、店舗の特徴や支部活動について聞きました。

度重なる自然災害から仲間を守りたい

「つまずいたり、転んだりしている仲間がいたら手を差し伸べるのが労働組合の使命だと思っています」と、五十嵐昌行委員長は語る。

東日本大震災では、仲間とご家族を合わせて130名が犠牲となる大きな不幸に見舞われた。仲間達が悲しみから立ち上がるために組合ではどうしたらいいか考え続けてきた。

レク活動を活発に行い、絆を大事にしながら歩んできたが、その後、日本経済が低迷するなか、セブン&アイ・ホールディングスから企業年金の運用方法の見直しの提案があったり、互助会(ファミリー会)の住宅災害の見舞金制度をなくすなど、企業の永続のため、福利厚生面を縮小せざるを得ない状況に直面したそうだ。

そんななか、2022年には惣菜や弁当などの製造・販売を行っていた子会社の統合に伴い、短時間で働くメンバー社員(パートタイマー)3000名の組合員化に取り組むこととなった。五十嵐委員長は、「組合員が拡大するなかで、皆が平等に恩恵を受けられ、組合員になる価値を感じてもらえるものを模索していた」と振り返る。そんな折、セブン&アイグループ労連の会議でUAゼンセン団体型共済の話を聞く機会があった。

新たに3団体型共済の加入に至った経緯や思いを語る五十嵐昌行委員長

すでに組合活動共済に加えグループ生命共済(団体型)によって、死亡見舞金制度の上乗せをはかってきたが、「仲間が一層安心して働ける環境をつくるためさらに団体型共済を導入できたら」と考えたそうだ。

2021年には台風19号で3名の仲間を亡くし、自然災害が頻発することから組合として団体型の住宅あんしん共済へ加入することで、万が一の災害に少しでも備えたいと考えた。さらに今後、60~65歳の再雇用者3500名の組合員化を控え、団体型介護共済への加入も必須だと思ったそうだ。「私自身、山形の実家で暮らす祖母と父のダブル介護を経験しました。介護の悩みや不安を専門家に相談できるサービスは大きなメリットです」と話す。加えて職場の平均年齢が高くなってきていることから、団体型医療共済の加入により、仲間の健康を守りたいと考えたそうだ。

新たに3つの団体型共済に加入 支部役員などが周知に励む

昨年7月、共済説明会を5県で開催。写真は栃木県会場で制度について理解を深める支部長達

一昨年、中央執行委員会と支部長会議で3つの団体型共済の導入を提案し、各種会議で議論を重ね、昨年の定期大会で決定。ことし3月1日に団体型の住宅あんしん・介護・医療の各共済に、組合員1万1100名超(うち9500名がメンバー社員)を一括加入し、掛金は全額組合が負担することとした。

4月9日に開催した支部長会議では、各職場での周知へ向けて給付の申請方法などを確認した

組合では、257支部(店舗のほか5工場や本部など)を15ゾーン、29ブロックに分け、各ブロックに中央執行委員(=中執)を配置し、支部の活動をサポートしている。4月の支部長会議で、団体型共済のメリットを改めて説明し、51名の非専従の中執メンバーと支部役員が協力して各職場で周知活動を展開している。五十嵐委員長は「団体型の保障をベースに、個人型への加入や保障の見直しにつなげてほしい」と熱意を込める。

ヨークベニマル労組は今秋で結成50周年を迎える。「団体型共済制度をはじめ、UAゼンセンの仲間の大きな助け合いのありがたさに感謝しています」と述べた。

今後は、機関誌『なかま』を活用して、団体型共済の保障内容や給付金の申請・支給方法などを周知していくそうだ
横塚支部の支部長を務める久保木将さん
多目的ホールで支部大会を開催し、団体型共済のメリットを伝える

「ヨークベニマル横塚店」(福島県郡山市)を訪れると、仲間達が夕方の繁忙時へ向け品出しに精を出していた。精肉部門のマネジャーで横塚支部の支部長を務める久保木将さんは、「有名シェフと開発した“レストランデリ”が好評で、遠方からもお客さまが来店されます。また、売り場づくりに長けた“マスター”と呼ばれる方が6人も揃っているのが自慢です」と、店舗の魅力を話してくれた。「ベテランのメンバー社員も多く、チームワークは抜群です」とも話す。


ヨークベニマルでは店舗を7年周期で改装し、つねにお客さまから愛される店づくりを行っている。一方、組合では支部ごとに「支部大会」という職場集会を常時開催し、活動の周知に努めている。久保木支部長は、「今回、すばらしい団体型共済に加入したことを、胸を張って仲間に伝えたいと思います。組合員のメリットをPRしていきます」と笑顔で語った。