漢方薬の研究開発や製造販売で歴史と実績のあるクラシエが運営する情報サイト「Kampoful Life(カンポフルライフ)」とのコラボレーションによって、毎日をすこやかに暮らすための漢方の知恵を紹介しています。サイト内には「カラダ」「ココロ」「キレイ」「食べる」「楽しむ」をキーワードに、ためになる情報が満載です。

*カネボウ労連クラシエ労働組合はUAゼンセンの仲間です。


のどに違和感があり、詰まった感じがするので病院で検査を受けたが原因が分からない…。このような症状があるときは「咽喉頭(いんこうとう)異常感症」が考えられます。これは「ヒステリー球」とも呼ばれます。今回はその原因や一時的なケア方法、のどのつかえ感に効果のある漢方薬をご紹介します。

ストレスによるのどの違和感や詰まりに漢方薬がおすすめ

のどの違和感や詰まる感じがする「咽喉頭異常感症(ヒステリー球)」を、漢方の世界では「梅核気(ばいかくき)」と呼んでいます。まるで梅の種がのどにあるような感じがして、飲み込むことも出すこともできないということです。

咽喉頭異常感症の主な原因は、ストレスと言われています。更年期障害や自律神経失調症、うつ病など精神的症状の目立つ病気に見られることが多く、心理的に大きなストレスがかかった場合に、のどの違和感が悪化する傾向にあります。

怒りや悲しみなど強いストレスを感じたとき、のどがつかえたり、呼吸が浅くなったりした経験はありませんか。漢方では、心理的ストレスが原因で「気」の巡りが滞る「気滞(きたい)」が、これらの症状を引き起こすと考えています。「梅核気」の場合、ストレスによって、のどの部位で気の停滞が起こっていると考えられます。

咽喉頭異常感症(梅核気)になりやすい人には、いくつかの傾向があります。「普段からストレスを発散することが苦手な人」「嫌な思いをしてもガマンしてしまうタイプの人」などで、比較的女性に多く見られます。

のどの違和感・異物感が気になるときの一時的なケア方法としては、ミントタブレットやのど飴など、のどに清涼感を感じるもの、ハーブやスパイスなど香りの良い食べ物がおすすめです。口の中がスッキリして、のどの違和感や詰まりなどの感覚が一時的に緩和するでしょう。

また、「気の巡り」を良くする深呼吸もおすすめです。強いストレスを感じたときは、自然と呼吸が浅くなって、のどの違和感がひどくなる傾向にあります。そんなときは深呼吸をしてみてください。気の巡りを良くするイメージで、気持ちが落ち着くまで深呼吸を数回繰り返しましょう。普段から無意識に呼吸が浅くなっていないかもチェックしてみてください。

漢方では、「梅核気」には胃腸の不調も関係していると考えます。暴飲暴食や夜遅い食事、濃い味つけやカロリーの高い食事、お酒の飲み過ぎは胃腸にダメージを与えやすいので、普段から気をつけて生活しましょう。

のどの違和感は、なにかに集中しているときや睡眠時は気にならない傾向があるようです。のどの症状が気になり始めると、いつまでも苦しい思いが続いてしまうので、趣味や仕事で紛らわすという方法もあります。しかし、これはあくまでも一時的な改善策です。

のどの詰まりを引き起こす病気がないかまずは受診を

のどの違和感や異物感は、逆流性食道炎が原因で発生することもあります。また、咽頭がんや食道がんの初期症状として、のどの奥の違和感が現れることがあります。のどの奥の違和感が長期間続く場合や、ほかにも声のかすれなどの症状がある場合は、まずは耳鼻咽喉科や消化器科を受診してください。

そのような病気が見つからず、ストレスや不安、抑圧などによって、のどの筋肉が過度に収縮したり、食道の運動機能が低下したりすることで、のどに異物感が生じていると思われる場合は、咽喉頭異常感症(ヒステリー球)が考えられます。その場合は、心療内科のカウンセリングや漢方薬で改善できる可能性があります。

「梅核気」の治療に使われてきた漢方薬

漢方治療ではむかしから、「梅核気」には「気」の巡りを良くして、のどのつかえ感や違和感を改善する「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」が用いられてきました。そのほか、「柴朴湯(さいぼくとう)」も、のどのつかえ感に効果的です。柴朴湯は「半夏厚朴湯」と「小柴胡湯(しょうさいことう)」を合わせた漢方薬で、ストレスで停滞した気の巡りを良くする働きが期待できます。

一日も早く、のどの気になる症状が改善され、毎日を爽やかに過ごしてください。

こちらをクリック