Ⅲ.「お得」と「警告」にだまされない

ネット広告やSNSには、「もうけたい」という気持ちや、「大変なことが起きた」という不安につけ込むものがあります。

【著名人をかたるSNS型投資詐欺の現状】

著名人の写真や動画を無断で使い、「必ず利益が出る」などとうたう偽広告があります。広告を押すとSNSの投資グループへ誘われ、やり取りを重ねて信用させられます。

警察庁によると、2025年のSNS型投資詐欺は9523件、被害額は1288億円でした。被害が発生した1件当たりの被害額は約1358万円です。被害者は50代が最も多く、30、40代にも広がっています。

同庁資料によると、最も多かった入り口はバナーなどの広告でした。それらからLINEへ誘導される割合は約9割です。

【突然の警告画面はサポート詐欺かも】

ウェブサイトを見ているときに、警告音とともに「ウイルスに感染しました」「いますぐ電話してください」などと表示されることがあります。これは偽警告かもしれません。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の相談窓口には2026年4〜6月、偽警告に関する相談が1428件寄せられ、前の3カ月間より約23.7%増えました。

あわてて画面の番号へ電話せず、落ち着いてサイトを閉じましょう。遠隔操作ソフトを入れたり、電子マネーを購入したりしてはいけません。

IPA「情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況 2026年第2四半期」より

Ⅳ.ネット詐欺から身を守る6つの習慣

1.メールやSMSのリンクを使わない

確認は公式アプリや登録済みのブックマークから行う。

2.個人情報をすぐに入力しない

カード・口座番号、ID、パスワード、暗証番号、認証コードは安易に入力せず、不審なアプリやファイルをダウンロードしない。

3.パスワードを使い回さない

サービスごとに異なるパスワードを設定し、推測されにくいものにする。

4.多要素認証を利用する

不正ログインを防ぐ対策として有効。ただし、認証コードを偽サイトへ入力しないよう注意しましょう。

5.利用明細をこまめに確認する

クレジット払い、キャリア決済、ネットバンキングなどに身に覚えのない利用がないか点検する。

6.「いますぐ」と言われたら相談する

操作をやめ、家族や周囲の人に相談しましょう。

参考資料:国民生活センター「そのURLのクリック、ちょっと待って!―SMSやメールでの“フィッシング詐欺”の相談が依然高水準!―」ほか

Ⅴ.だまされたかも—そのとき、すぐにすること

「詐欺かもしれない…」と気づいたら、自分を責めずに、操作の内容に応じてすぐに対応しましょう。

◇ リンクを押しただけ

それ以上操作せずに画面を閉じます。個人情報を入力したり、アプリなどを入れたりせず、画面に表示された連絡先へは電話や返信をしないでください。

◇ IDやパスワードを入力した

公式のサイトから直ちにパスワードの変更を。同じパスワードを使っているほかのサービスも変更し、不審なログインや登録情報の変更がないか確認します。

◇ カード番号や口座情報を入力した

カード会社や金融機関の公式窓口へ連絡し、利用停止やカードの再発行を依頼します。

◇ 送金や支払いをした

金融機関や決済事業者、警察、消費生活センターへ連絡します。メール、相手とのやり取り、振込記録などは保存してください。

◇ アプリや遠隔操作ソフトを入れた

端末をネットワークから切り離します。職場の端末なら情報システム担当部署へ、個人の端末ならIPAの相談窓口(下段参照)へ相談しましょう。